2016/12/03

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糖尿病の一次予防・二次予防・三次予防とは?

糖尿病を含め全ての病気には、一次予防・二次予防・三次予防の3つの段階に分かれた予防の考え方があるのをご存知ですか?ここでは、糖尿病の発症や進行を防ぎ、合併症などのリスクを回避するために考えられた予防の方向性について解説します。

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糖尿病の予防は3段階に分けて考えよう

糖尿病の予防の考え方は、一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分けられています。そして、段階に応じた目標を設定し、取り組むことが大切です。

一次予防は糖尿病の発症を防ぐ段階です。糖尿病の発症には生活習慣が大きく関わることが指摘されており、肥満・運動不足・ストレスなどの危険因子をできる限り減らす生活習慣を心がけることが推奨されています。

厚生労働省が掲げている「健康日本21」(第2次)という健康づくりの指針において、糖尿病の危険因子を回避するために以下のポイントを挙げています。

① 合併症(糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数)の減少
平成34年度までに
② 治療継続者の割合の増加
 (目標値:75%  平成34年度までに)

③血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少(HbA1cがJDS値8.0%(NGSP値8.4%)以上の者の割合の減少)

④糖尿病有病者の増加の抑制 890万人

⑤メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少

⑥特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上

糖尿病の二次予防・三次予防の考え方

糖尿病の二次予防は、糖尿病の合併症の予防です。定期的に糖尿病健診を受けることにより病気を早期に発見し、良好な血糖コントロール状態を維持できることを目的としています。
糖尿病の三次予防は、適切な治療を受けることにより合併症の進行を予防することを目的としています。糖尿病は、網膜症や神経障害、腎症などの合併症を引き起こすことが多い病気として知られています。また、1987~1998年に熊本県で行われた日本人の2型糖尿病患者を対象とした『熊本スタディ』では、HbA1cが6.9%未満であれば細小血管合併症の出現する可能性が少ないことが報告されています。そのため、適切な治療により血糖値をコントロールすることが、患者の生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)を保つことにつながると考えられています。

<まとめ>
糖尿病の発症や合併症を防ぐための予防の考え方は、一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分けられています。一次予防では、糖尿病の発症を防ぐために主に生活習慣の改善を心がけます。二次予防では、糖尿病を早期発見し、合併症を防ぐために定期的に健診を受けることが推奨されています。三次予防は、合併症の進行を予防するために適切な治療を受け、血糖値を良好にコントロールすることを目指します。