2016/12/18

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糖尿病患者が陥りやすい閉塞性動脈硬化症について

糖尿病の方は動脈硬化を引き起こしやすく、腎症や網膜症、脳梗塞等の合併症に発展しやすいといわれています。動脈硬化が下半身に起こり、歩行障害をきたす病気が閉塞性動脈硬化症です。今回は、閉塞性動脈硬化症について解説します。

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閉塞性動脈硬化症とは?

足の動脈に動脈硬化が起こり、狭くなったり詰まったりすると足の虚血が起こります。これにより、歩行時に痛みが生じます。これが閉塞性動脈硬化症です。閉塞性動脈硬化症による歩行障害は、間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれています。間欠性跛行は、歩くと痛みや疲れを感じますがしばらく休むと症状が軽減するという特徴があります。

歩行障害は、閉塞性動脈硬化症の人の約30%に起こる代表的な症状です。症状が比較的ゆっくり進行するため、加齢によるものと勘違いをして病院を受診しない方も多いようです。その結果、発見が遅れてしまう方も多いようです。

糖尿病患者は動脈硬化症になりやすい

糖尿病により高血糖状態が続くと血管に負担がかかり、動脈硬化が起こりやすいです。糖尿病の合併症として代表的な脳梗塞も動脈硬化が原因で起こる病気です。糖尿病による動脈硬化が足で起こると、閉塞性動脈硬化症が起こります。

動脈硬化が進行し、閉塞性動脈硬化症を引き起こすと足等の抹消部に潰瘍や壊疽が起こりやすくなります。糖尿病の代表的な合併症である神経障害を起こしている場合は、これらの傷ができていても痛みを感じないため気付きにくく、感染症を引き起こしやすいです。

足の状態のチェック方法

閉塞性動脈硬化症を発見するための方法として、診察の他にABI検査があります。ABI検査は足首と上腕の血圧を同時に測定し、その数値を比較することで下肢の動脈硬化の有無を調べる検査です。閉塞性動脈硬化症を疑う人や、動脈硬化のリスクが高い人に勧められる検査です。

また、日常的に異常がないかセルフチェックを行うことで、閉塞性動脈硬化症を引き起こしていないか確認することもできます。以下のチェックポイントを確認しましょう。

□足が痺れる
□足が冷たい
□足の色が青白かったり、赤紫色になっている
□左右の足の色が異なる
□入浴直後でも足首から下が青白い
□足や足の指の体毛が抜け落ち、生えない
□歩くと片足または両足のふくらはぎが痛い
□歩くのを止めた場合、10分以内に痛みが治まる
□坂や階段を上る際に痛みが生じる
□寝ていても足に何かが刺さるような痛みを生じる
□足の指が黒くなり、壊疽(えそ)が起こる

<まとめ>
糖尿病の方は閉塞性動脈硬化症を引き起こしやすいため、注意が必要です。閉塞性動脈硬化症は、壊死まで至ると足を切断する場合もあります。常にセルフチェックをして、予防と早期発見に努めましょう。