2016/12/16

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糖尿病性腎症の早期発見に役立つ微量アルブミン尿

糖尿病性腎症は自覚症状がないことが多く、発見が遅れることが多い糖尿病の合併症です。糖尿病性腎症を早期段階で発見する方法として有効なのが、微量アルブミン尿を調べる検査です。今回は、微量アルブミン尿について解説します。

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糖尿病の合併症である糖尿病性腎症とは?

糖尿病により高血糖状態が続くと血流が悪くなり、コレステロール等の血液中の脂肪分などが血管の内壁にこびりつきます。これにより血管が狭くなったり、血栓により血管が塞がれるなど血管にダメージを与えます。血管がダメージを受けると、血管自体が脆くなるため、様々な不調が生じます。

糖尿病性腎症も、血管のダメージが原因で起こる病気の一つです。腎臓には糸球体と呼ばれる毛細血管の塊があります。糸球体の血管にダメージが加わると腎臓の機能が低下し、最終的には腎機能が低下し透析が必要になることもあります。

微量アルブミン尿による早期発見が重要

糖尿病性腎症の場合、早期に現れる症状は微量アルブミン尿以外にほとんどありません。そのため自覚症状がない場合が多く、発見が遅れてしまうケースがほとんどです。病気が進行すると以下の症状が現れますが、ここまで進むと進行スピードを遅らせることはできても完治させることが難しくなります。

◆むくみ
◆息切れ
◆食欲不振
◆顔面蒼白
◆嘔吐

これらの症状が現れる前に糖尿病性腎症を発見するためには、微量アルブミン尿の値を定期的に検査する必要があります。尿アルブミン値は、30~299 mg/gCr以上で微量アルブミン尿と診断されます。糖尿病患者は糖尿病の進行度はもちろん、合併症の観察も行うことが大切です。

糖尿病性腎症の予防は血糖コントロールが有効

早期に糖尿病性腎症が発見された場合は、血糖コントロールを行うことで快方に向かわせることが可能ですが、血糖コントロールは合併症の予防にもなります。糖尿病性腎症の他にも、糖尿病性網膜症や脳梗塞等の糖尿病の合併症を予防する方法として血糖コントロールは非常に有効です。
既に糖尿病を発症している方は、食事療法や運動療法による血糖コントロールを徹底し、症状が進行しないように合併症の予防に努めましょう。