2016/12/22

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他の病気が原因で発症する「二次性糖尿病」について

糖尿病には様々な種類があり、発症の原因や病態が異なります。1型糖尿病はインスリンの分泌が著しく低下し、すぐにインスリン療法を開始しなければ生命の維持に支障をきたします。2型糖尿病は食事や運動など、主に生活習慣が原因の糖尿病で日本人の糖尿病の90%以上を占めています。 今回は、二次性糖尿病の原因について解説します。

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二次性糖尿病とは

食事により摂取した糖質は、ブドウ糖に分解されて体内に吸収されます。吸収されたブドウ糖は血液中に移行し、血糖値が上昇します。その後、ブドウ糖を細胞に取り込む働きのあるインスリンというホルモンが分泌され、血糖値が下がります。糖尿病はインスリンの分泌や作用に異常が起こり、食前後関係なく1日を通して高血糖状態が続く病気です。糖尿病には1型と2型、二次性糖尿病と妊娠糖尿病などがあります。二次性糖尿病とは、遺伝子の異常やほかの病気が原因となって引き起こされる糖尿病のことを指します。

膵臓や肝臓の異変が原因で糖尿病が引き起こされる

二次性糖尿病は膵炎や膵臓がん、肝硬変などの病気が原因でも引き起こされます。膵炎や膵臓がんが進行すると、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌や作用が低下します。肝硬変は肝臓が線維化する病気で、本来の機能を果たすことができなくなります。インスリンは肝臓などにブドウ糖を取り込むことで血糖値を下げるため、肝硬変によりブドウ糖を肝臓に取り込むことができなくなると、高血糖状態が続き糖尿病を引き起こします。

内分泌疾患が原因になることもある

クッシング症候群は、血糖値を上げる作用も持つホルモンのコルチゾールが過剰に分泌される病気です。血糖値が上昇した状態が続くと、糖尿病を引き起こします。甲状腺機能亢進症や、インスリンが働く時に必要なカリウムイオンを取り込めなくなることでインスリンの作用が低下するアルドステロン症などの病気で糖尿病が引き起こされることもあります。

薬剤の服用が原因になることも

副腎皮質ホルモン剤は血糖値の上昇を招くため、糖尿病のリスクを高めるといわれており、サイアザイド系利尿薬はインスリンの分泌を低下させるともいわれています。これらの副作用は、医師の指示に従わずに多量に服用した場合に起こる可能性があります。

<まとめ>
遺伝子の異常や他の病気が原因となって引き起こされる糖尿病のことを、二次性糖尿病といいます。主に、膵炎や膵臓がん、肝硬変など、インスリンの分泌やブドウ糖を取り込む過程に異常が起こることで高血糖が続きます。また、副腎皮質ホルモン剤には血糖値を上げる副作用があるので、医師の指示に従い適切に使用しましょう。