2016/12/02

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糖尿病と摂食障害の関係

血糖値が上昇したままの状態が続く糖尿病と、過食症、拒食症などの摂食障害。一見関係のなさそうなこれらの病気には、実は深い関わりがあることをご存知でしょうか。今回は、糖尿病と摂食障害がどのように関わっているかについて解説します。

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糖尿病とはどのような病気か

私たちの血液中のグルコース濃度(血糖値)は、ホルモンなどの働きによって通常はほぼ一定になっています。例えば、運動後や空腹時に血糖値が低下すると、すい臓から分泌されるグルカゴンや運動中に分泌されるアドレナリンが作用し血糖値が上昇します。反対に、食後などに血糖値が上昇した場合は、すい臓から分泌されるインスリンの働きによって血糖値が低下します。
糖尿病とは、血糖値が高い状態が続く病気です。糖尿病は大きく1型と2型に分類されます。1型糖尿病は、すい臓のインスリンを分泌する細胞が壊れ、インスリンがほとんど、あるいは全く分泌されません。一方、2型糖尿病は、肥満や運動不足などの生活習慣がきっかけとなり、インスリンが充分に効果を発揮できないことが主な原因です。

摂食障害で糖尿病になることがある

摂食障害とは、大きく分けると自分の食欲をコントロールできずに食べすぎてしまう過食症と、食事を摂れなくなる拒食症の2病態があります。摂食障害自体は直接命に関わる病気でもあり、様々な病気に繋がる可能性を持っています。

過食によって起こりやすい病気の一つが、糖尿病です。近年の海外の研究によると、摂食障害患者には2型糖尿病の発症リスクが上昇することがわかっています。食事を摂る量が多いと、インスリンの分泌量も増加します。これが続くと、すい臓のインスリンが枯渇し分泌されず、血糖値が下がらなくなります。また、過食は肥満を招き、2型糖尿病を引き起こすきっかけになる可能性があります。

糖尿病が摂食障害に繋がることも

反対に、糖尿病が摂食障害に繋がることもあります。糖尿病の治療は血糖コントロールが基本となっており、食事の改善、運動、薬の使用を中心として血糖コントロールを行います。このうち食事については厳しい制限もあるため「食べてはいけない」という意識が過剰になり、患者を過食や拒食に走らせることがあります。

糖尿病と摂食障害には深い関係があり、摂食障害が糖尿病を引き起こすことも、糖尿病が摂食障害を引き起こすこともあります。糖尿病の発症や悪化を防ぐためにも、早めに医師に相談してみて下さい。