2016/11/01

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日本人の3人に1人が持っている倹約遺伝子と糖尿病の関係

日本人の3人に1人が持っているという倹約遺伝子は、狩猟民族だった大昔に飢餓から身を守るために誕生したと考えられています。しかし、現在では糖尿病になりやすいなどのデメリットがあるともいわれています。今回は、倹約遺伝子と糖尿病の関係について解説します。

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倹約遺伝子とは?

1963年、アメリカのJ.V.ニールにより仮説が立てられたのが倹約遺伝子型です。倹約遺伝子を持っていると飢餓に備え、消費エネルギーを最小限に留め、余ったエネルギーは脂肪として体内に蓄えやすいです。倹約遺伝子は人間がまだ狩猟民族だった時代、食料を確保することが難しく、餓えと感染症の危機と常に隣り合わせだったことから誕生したものと考えられています。倹約遺伝子は、既に約50種類発見されています。

糖尿病になりやすい倹約遺伝子

心配がほとんどなく食料が豊富にある現在では倹約遺伝子を持っていることで太りやすく、肥満や糖尿病を発症しやすくなると言われています。

基礎代謝と倹約遺伝子には深い関わりがあります。一般男性の基礎代謝量は1日1,500kcal、女性は1,200kcalですが、一般の人と倹約遺伝子を持つ人の基礎代謝量は200kcalもの差があります。さらに2種類の倹約遺伝子を持つ人の場合は、その差が300kcalに開きます。

日本人の30%以上が倹約遺伝子を持つ

倹約遺伝子を持つ人は日本人に多く、3人に1人の割合で倹約遺伝子を保有しています。この割合は肥満大国といわれるアメリカ合衆国よりも高く、世界第3位の多さです。この理由には、日本を含むアジアではヨーロッパやアメリカに比べ豊かな食生活を送ってきたという背景もあるようです。
日本では古くから農耕が盛んに行われ、穀物中心の食生活を送ってきました。そのため、ブドウ糖を体内に蓄える必要がなく、少量のインスリンで済みます。日本人は欧米人に比べインスリンの分泌量が約50~75%であるため、少ないインスリンでブドウ糖を取り入れるために倹約遺伝子が発達したと考えられています。

これらの背景により、アジア人は欧米人に比べ2型糖尿病を発症するリスクが高いといわれています。特に2型糖尿病を発症しやすいといわれている中高年以上の方は定期的に検査を受け、早期発見に努めましょう。