2016/07/14

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糖尿病の低血糖の時に現れる症状とは

糖尿病の治療中に気をつけるものとして、低血糖があります。血糖値が下がりすぎると、空腹感や、体のふるえ、動悸、冷や汗などの症状が現れます。このような症状が現れたときの対応について説明します。

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低血糖とは?

低血糖とは血液中のブドウ糖が少なくなりすぎた状態で、血糖値が70mg/dL未満になった場合を指します。低血糖は、食事量が少なかったり、食事の時間が遅れたり、激しい運動をすることで血糖のコントロールがうまくいかないときに起こりやすくなります。また、インスリン注射や内服薬の治療を受けている人は、薬が効きすぎて低血糖が起こることがあります。

低血糖症状について

低血糖の症状には、段階があります。

血糖値が55~70mg/dL
自律神経症状:異常な空腹感、体のだるさ、冷や汗、動悸、ふるえ、熱感、不安感、悪心など
これらの症状は、血糖値を上げようとするためのホルモンが分泌されるためです。この時期に低血糖に気づいて速やかに対応することが大切です。

血糖値が50mg/dL程度
中枢神経症状:眠気、強い脱力感、めまい、強い疲労感、集中力の低下、混乱、言葉が出ない、物が見えにくい、時間や場所がわからない、元気がない、不安、抑うつ、攻撃的、過敏で不機嫌、周囲との調和が取れない、動作がぎこちないなど
血糖値がさらに下がると、脳の神経細胞のエネルギー源であるブドウ糖を利用できないため、神経や精神の働きの低下による症状がみられます。

血糖値が30mg/dL程度
大脳機能低下:意識もうろう、異常行動、けいれん、意識の消失、一時的な体の麻痺、深いこん睡など
この状態が続くと、生命が危険な状態になります。

「無自覚低血糖症」とはどんな状態?

低血糖の症状の出現は、個人差があります。また、低血糖が起こっていても気づかない場合があり、この状態を「無自覚低血糖症」と言います。低血糖に気づかないままこん睡に至ることがあるため、普段から低血糖の症状を意識しておくことが大切です。

低血糖症状の対応は?

低血糖症状に気づいたら、ブドウ糖やブドウ糖を含む飲み物を取りましょう。ブドウ糖以外の糖類は、消化吸収に時間がかかるため、血糖値を上げるのに時間がかかります。必ずブドウ糖を摂りましょう。外出する際には、鞄に入れておきましょう。

また、糖尿病の経口薬やインスリン療法をおこなっている場合は、自己判断で止めるのではなく、必ず医師の指示を得るようにしましょう。

参考文献
1) 日本糖尿病学会.患者さんとその家族のための糖尿病治療の手びき2017.改訂第57版,日本糖尿病協会・南江堂,2017,p.88‐93.
2) 日本糖尿病学会.糖尿病治療ガイド2016-2017.文光堂,2016,p73-74.