2019/11/05

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筑波大他、肝臓のインスリン感受性を制御する脂質を発見

国立大学法人筑波大学医学医療系の島野仁教授、松坂賢教授、高橋智教授、国立大学法人滋賀医科大学動物生命科学研究センター依馬正次教授らの研究グループは、肝臓のインスリン感受性の制御に、Elovl6を介したセラミドの脂肪酸鎖長(炭素数)の制御が関与していることを発見し、肝臓でElovl6を阻害することで、インスリン作用を阻害する脂質の蓄積を抑制し、脂肪肝においてもインスリン感受性が増す、すなわちインスリン抵抗性になりにくくすることを明らかにしました。

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脂肪肝や糖尿病の新しい予防法・治療法の開発に期待

炭水化物の過剰摂取や脂肪肝では肝臓における脂肪酸の合成系が活性化し、インスリン作用が阻害されることが知られていましたが、インスリン感受性を減弱させる脂質やその脂質が有する脂肪酸の種類や組成の意義は十分に解明されていませんでした。

本研究グループは、パルミチン酸(炭素数16)からステアリン酸(炭素数18)への伸長を触媒する酵素Elovl6の肝臓における役割に着目し、肝臓で特異的にElovl6を欠損させたマウスでは、ステアリン酸を有するセラミドが減少し、インスリン感受性が亢進することを明らかにしました。肝臓におけるElovl6の阻害やセラミドの脂肪酸の質の管理が、脂肪肝や糖尿病に対する治療の標的として有用であると考えられます。

今回の研究成果は、肝臓におけるElovl6の発現や活性の変化が、過栄養や脂肪肝にともなうインスリン感受性の制御に重要であることを示しています。このことから、肝臓におけるElovl6 の阻害やセラミドの脂肪酸の質の管理による、脂肪肝や糖尿病の新しい予防法・治療法の開発が期待されます。

本研究の成果は、2019年9月17日付「Hepatology」で、Accepted Article versionが公開されました。詳しい内容は下記外部リンクよりご覧下さい。

(画像はイメージです)

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