2019/02/07

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名古屋大ら、マイクロニードル型「貼るだけ」人工膵臓を開発

名古屋大学環境医学研究所の菅波孝祥教授、田中都助教、東京医科歯科大学生体材料工学研究所の松元亮准教授らを中心とする研究グループは、マイクロニードル型「貼るだけ」人工膵臓のプロトタイプを開発しました。

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1週間以上の持続性と急性応答性を両立した世界初のプロトタイプ

糖尿病のインスリン治療ではインスリンポンプの普及が進んでいますが、患者に及ぼす身体的・心理的負担や機械特有の補正・メンテナンスの必要性、コストなど多くの課題を抱えています。今回開発された「貼るだけ」人工膵臓は、生体由来材料として不安定性や毒性が不可避であったタンパク質を一切使用せず、完全合成型のグルコース応答性ゲル「ボロン酸ゲル」と再生絹「フィブローイン」(※)を融合したマイクロニードル型の人工膵臓のプロトタイプです。
※「フィブローイン」:極めて優れた力学的特性、生体適合性および化学的に可変な生分解性を有し、手術糸や硬組織欠損部代替(埋め込み)材料として認可され、広く利用される生体材料。

グルコース応答性ゲル「ボロン酸ゲル」との融合材料化のための化学構造の最適化、ミ クロ相分離を制御したプロセスの開発(特願 2018-053817)、内部ミクロ構造の評価、分解安定性など様々な角度から検討した結果、「水中で2ヶ月以上安定で、かつ血糖値依存的なインスリン供給性能が週単位で持続する」前例のないマイクロニードル材料技術の開発に成功しました。

同種競合技術と位置付けられるノースカロライナ大学の「(グルコースオキシダーゼ 内包ナノ粒子を利用した)インスリンパッチ」での持続性は数時間オーダーであり、糖尿病患者の生活の質改善の観点で求められる「週単位の持続性」ニーズに応えるうえで、我々の開発した技術は大きなアドバンテージを有しています。今後、動物での安全性・治療効果の実証を経て、実用化へ向けた研究を進めます。

(画像はイメージです。「マイクロニードル型「貼るだけ」人工膵臓のプロトタイプ」ではありません。)

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名古屋大他、マイクロニードル型「貼るだけ」人工膵臓の開発1週間以上の持続性と急性(血糖値)応答性を両立した世界初のプロトタイプ

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