2018/12/03

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理研、肥満によるインスリン抵抗性の新しい分子機構を解明

理化学研究所開拓研究本部佐甲細胞情報研究室の平林義雄客員主幹研究員、脳神経科学研究センター神経細胞動態研究チームの金然正研究員、細胞機能探索技術研究チームのグレイメル・ペーター専任研究員らの研究グループは、肥満などが原因でインスリン抵抗性が引き起こされている仕組みを解明しました。

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高脂質食に含まれるパルミチン酸が影響

近年の研究により、高脂質食に含まれるパルミチン酸のような飽和脂肪酸が、インスリン抵抗性を引き起こすことが分かっています。2012年に平林義雄チームリーダーらは、マウスを用いた実験から、脂肪細胞表面に分布するGタンパク質共役受容体(GPCR)の一種である「GPRC5B」がインスリン抵抗性に深く関わっていることを突き止めました。今回、研究グループは、GPRC5Bの機能を詳しく調べることで、パルミチン酸が引き起こすインスリン抵抗性の分子機構の解明に挑みました。

GPRC5B遺伝子の欠損細胞を用いて、高脂質食に含まれるパルミチン酸が及ぼす細胞脂質代謝の変動を調べたところ、GPRC5BがSMS2を介して、生理活性脂質ジアシルグリセロール(DAG)の産生制御に関わることが分かりました。GPRC5BとSMS2が相互作用すると、リン酸化酵素FynによりSMS2のリン酸化が促進されます。SMS2は本来不安定で壊れやすいタンパク質ですが、リン酸化されると安定します。その結果、SMS2により産生されるDAGの量が増大して、インスリンの作用が阻害されることが示されました。

(画像はイメージです)

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