2018/10/26

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東邦大、睡眠障害が肝臓の脂肪蓄積を増加させることを解明

東邦大学医学部、熊代尚記准教授の研究グループは、マウスを用いた研究で、睡眠障害が肝脂肪蓄積を増加させることを解明しました。これまでは睡眠障害による過食・エネルギー消費の低下による体重増加が原因と考えられていましたが、睡眠障害の有無で脂肪肝が肝臓のインスリン抵抗性を引き起こして耐糖能を悪化させたことが推察されました。

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睡眠の重要性を裏付ける結果に

研究では、マウスに高脂肪食・高ショ糖水で2週間飼育し、食生活が乱れた人々と同じような食環境が再現され、飼育6時間の急性睡眠障害を負荷して耐糖能について検討しました。睡眠障害群、自由睡眠群は食事・運動の条件は一定とし、自由睡眠群は睡眠を自由にとりました。食生活は同じように乱れ、睡眠障害の有無が相違点ということになります。

6時間の睡眠障害直後のマウスの血糖値や肝臓の脂肪量を測定したところ、1回の6時間の睡眠障害(起き続けること)で、自由に睡眠するマウスよりも血糖値は有意に上昇し、肝臓の脂肪量やグルコース産生量も有意に増加することが判明しました。

睡眠障害と肝臓脂肪蓄積の関係など、今後の研究に期待

その結果、耐糖能異常が認められたためインスリン標的臓器の一つである肝臓に着目して詳細に検討が行われました。睡眠障害のマウスにおいては、メカニズムとして肝臓の脂肪代謝をつかさどる酵素の遺伝子発現が変化しており、今後、睡眠障害が誘発する肝臓の脂肪蓄積やインスリン抵抗性を防ぐような研究が行われることが期待されます。

今回の成果は、米国生理学会の『American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism』誌にオンラインで発表され、さらに、米国生理学会が管理する13の科学誌に掲載された論文から毎月厳選されて掲載されるAPS selectに選ばれて掲載されました。

(画像はイメージです)

外部リンク

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