2017/09/11

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年1回のカウンセリングでも運動量アップで効果が望める!

糖尿病の予防や病態進行の抑制には、生活習慣の見直しが不可欠です。とくに運動不足なライフスタイルを変え、身体活動量を増やしていくことは重要ですが、それを習慣化することは容易ではないとも考えられてきました。しかし実践的な運動カウンセリングによる介入を行うと、介入頻度は決して高くない状態でも、行動の変容を促せ、効果につながっていくことが今回、イタリアの研究で示されています。

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年1回のカウンセリングを3年間実施

この研究は、イタリアにおける糖尿病と運動に関する試験として実施されている「IDES 2」の結果をまとめたもので、一連の試験実施・研究に携わるStefano Balducci氏らのグループから報告されました。論文は「Diabetes Care」オンライン版に8月18日付で掲載されています。

研究グループは、身体活動量が少なく、座位時間が長くなりがちな2型糖尿病患者300人を対象に、試験を行いました。被験者らは、理論的で実践的なカウンセリングを年に1回受ける介入群と、そうでない群とに1対1の割合でランダムに割り付けられ、3年間の追跡調査を受けています。なお、身体活動量などのデータ取得は、加速度計を用いるといった客観的方法でなされました。

カウンセリング実施でより運動量アップ、有意な効果

試験の結果、軽度な運動、中等度から強度の運動の実施増と、座位時間の減少は、介入群、非介入群のいずれでも確認されましたが、カウンセリングを行った介入群の方が、より大きな変化となっていました。軽度な運動の増加と座位時間の減少では約2倍、中等度から強度の運動では約6倍、介入群の変化が大きかったと報告されています。

HbA1c値の有意な低下・改善は、介入群でのみ認められ、1日あたり0.92時間を超える軽度な運動の増加、1日あたり7.33分を超える中等度から強度な運動の増加、1日あたり1.05時間を超える座位時間の減少で、HbA1c値は平均1%未満の低下と関連しており、空腹時血糖や体重、胴囲、高感度C反応性蛋白(hs-CRP)レベルの改善にもつながっていました。身体活動量と座位時間の変化は、HbA1c値の改善における独立した予測因子であることも確認されています。

これらの結果から研究グループでは、理論的で実践的なカウンセリングを年1回でも行えば、軽度な運動、中等度から強度な運動の増加と座位時間の減少を有意に実現しやすくなるとしました。

また、たとえ推奨レベル以下であっても、身体活動量と座位時間における最も顕著な変化を示した被験者では、心血管系代謝のリスクプロファイルで有意な改善を確認することもできたと報告、カウンセリングの有効性を訴えています。

外部リンク

Diabetes Care : Effect of a Behavioral Intervention Strategy for Adoption and Maintenance of a Physically Active Lifestyle : The Italian Diabetes and Exercise Study (IDES)2