今後、さらなる増加が予想される外国人材とは?

2019年6月21日

平成31年4月より新たな在留資格として「特定技能」が創設されました。看護や介護の分野では、平成20年度より経済連携協定(EPA)に基づいて、看護師候補者、介護福祉候補者として受け入れてきました。

現在日本で働いている外国人や、今後さらなる増加が予想される外国人材についてご説明します。

この記事の執筆
認知症ねっとACADEMICS
認知症ねっと編集部
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この記事の目次
  1. 今までの看護・介護分野での外国人材の活躍
  2. EPAで合格した外国人看護師や外国人介護福祉士と一緒に働いた日本人の体験談
  3. 新しい在留資格「特定技能」とは?
  4. まとめ

今までの看護・介護分野での外国人材の活躍

看護や介護の分野では、経済連携協定(EPA)に基づいて、平成20年度よりインドネシア、平成21年度よりフィリピン、平成26年度よりベトナムから候補生を受け入れてきました。

看護師の場合は、自分の国での看護師資格を有して、実務経験が2~3年あることが要件です。介護福祉士の場合は、それぞれの国によって要件が異なりますが、高等教育機関を卒業後に政府による介護士の認定を受ける、もしくは、看護学校を卒業していること、などが要件となります。

インドネシアとフィリピンでは、受入れ希望機関と就労希望者のマッチングを行ってから日本に来る前に日本語の研修を6か月受けます。ベトナムは、先に日本に来る前の日本語の研修を12か月受けてからマッチングを行います。

日本に来る前に、日本語に関する試験(日本語能力試験)を受験します。インドネシア・フィリピンの場合、日本語能力試験のN5(基本的な日本語をある程度理解することができるレベル)程度以上、ベトナムの場合、日本語能力試験N3(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができるレベル)程度以上に合格することが条件です。

その後、特定活動という在留資格で入国します。特定活動とは、『法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動』と定められています。入国後もインドネシア・フィリピンでは6か月、ベトナムでは約2.5か月の間、日本語などの研修を受けます。

そして、病院や介護施設など受け入れ施設と雇用契約に基づいて就労や研修を行います。この期間が、看護師は3年、介護福祉士は4年です。看護師の場合、3年間で3回看護師国家試験を受験することができます。介護福祉士の場合、4年目に介護福祉士国家試験を受験することができます。看護師国家試験・介護福祉士国家試験に合格すれば、引き続き特定活動として働くことができます。不合格の場合、引き続き病院や介護施設で就労・研修しながら、看護師は4回目、介護福祉士は2回目の国家試験を受験することができます。しかし、この時点で不合格の場合は、帰国となります。

EPAで合格した外国人看護師や外国人介護福祉士と一緒に働いた日本人の体験談

日本人看護師
「努力が報われて看護師になっているので、本当に頑張り屋です。最初、勤務交代の申し送りの速さや、医療用語が分からず、悩んだ様子もみられました。でも、『それは新人看護師も同じだから、どんどん聞いて。』と話しました。また、方言やご高齢の方がお使いになる言葉に戸惑っていたようですが、一つひとつ覚えていくことでコミュニケーションも取れるようになりました。何より、患者さんに対して優しいですね。特にご高齢の方との接し方が上手なのは、小さい頃から大家族で暮らしていたからなのでしょうね。日本でも以前は3世代で暮らしていたのが普通だったのに、今は核家族になり、高齢者と関わった経験がある新人看護師が少なくなりました。その点では安心して任せられますね。」

日本人介護福祉士
「一人ひとりの関わりが丁寧ですね。じっくり関わっている姿を見て、はっと気づかされることが多いです。夜勤に慣れるまでは大変だったと思いますが、今では利用者さんに合わせて関わっています。分からないことがあると、きちんと聞いてくれるので、スタッフ間のコミュニケーションも取れています。何よりスタッフ間のコミュニケーションが取れていないと利用者さんに迷惑がかかるという責任感が強いです。一緒に訪問介護に伺った時も、限られた時間の中ですが、1対1で関わることは向いていると思います。利用者さんも『これからずっと来て欲しい』と満足して頂けました。」

新しい在留資格「特定技能」とは?

平成31年4月に新しい在留資格「特定技能」が創設されました。どのような制度なのでしょうか?

特定技能1号とは、「特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格」のことを言います。在留期間は1年で、6か月又は4か月ごとに更新され、通年で上限5年までとなっています。

特定産業は14項目に渡り、介護は「身体介護等(利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排せつの介助等)のほか、これに付随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助等)」と定められています。また、訪問系サービスは対象外となります。介護での受け入れ見込み数は6万人と想定されています。

まず、介護の技能試験と日本語試験に合格しなければなりません。日本語能力の目安は、「入国時の要件は①ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力 ②介護の現場で働く上で必要な日本語能力」とされています。

試験合格後は、受け入れ機関と雇用契約を結びます。健康診断、事前のガイダンス、査証の申請等の様々な手続きを行い、就労開始となります。

まとめ

EPAによる看護師・介護福祉士の活躍からも分かるように、日本における看護・介護分野に不可欠な存在です。また、新たな在留資格である「特定技能」による介護職員も増加し、外国人材はますます期待される存在になると考えられます。


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