ポスターセッションの一部をご紹介
【第35回日本認知症学会学術集会】

2016年12月27日

平成28年12月1日~3日に行われた第35回日本認知症学会学術集会において、 多くの講演会やシンポジウムのほか、「ポスター掲示会場」が設けられ、様々な研究機関等の実証実験や研究が披露されました。活発な討論も随時繰り広げられたポスターセッションの中から特に読者に関連あるものをピックアップしてご紹介します。

ポスターセッション演題をご紹介

ポスターセッションでは3日間で250を超える研究発表がなされました。その一部をご紹介します。

ビール苦味成分イソα酸のミクログリア機能亢進作用によるアルツハイマー病の予防効果

 キリン株式会社R&D本部 健康技術研究所 

認知症の発症において、脳内唯一の免疫細胞であるミクログリアの機能が解明され、近年注目を集めていることを背景に、消費量の多いビール由来成分で認知症に対する有効成分を探索。アルツハイマー病型認知症モデルマウスで効果の機序を解明。

えごま油摂取と脳トレによる精神/神経機能への影響を検証するヒト介入試験-中間試験

  島根大学医学部 

ドコサヘキサエン酸強化食品によるヒト介入試験を行ってきた研究機関。近年、αリノレン酸の機能性が注目され、特に地中海式料理で用いられるオリーブ油をエゴマ油(αリノレン酸を約60%含む)に換えた当該料理により、高齢者の認知機能が向上したとの報告がなされている。今回は、エゴマ油摂取と脳トレとの組み合わせによる、精神・神経機能への影響を検証。

アルツハイマー型認知症モデルの記憶障害及び不安に対する発酵オタネニンジンの効果

 福岡大学脳加齢研究所

近年、アルツハイマー型認知症の予防対策として、サプリメントが注目されている。オタネニンジンはサプリメントとして頻用されており、滋養強壮のほかに、認知機能向上作用や抗ストレス作用、催眠作用を有するが、アルツハイマー型認知症に対する有効性は明らかにされていない。そこで、発酵オタネニンジンがアルツハイマー型モデルラットの認知機能障害および、行動・心理症状に対して有効かの検討を行った。

認知症予防システム「ものトレ」の効果の検証

 鳥取大学医学部附属病院ワークライフバランス支援センター

認知症の発症予防、進行予防は近年多く研究されており、中でも日薬物療法は多くの種類がある中で、当センターでは「ものトレ」を開発。「ものトレ」はタッチパネル式コンピュータで実施でき、その効果も検証できる予防システム。その効果を検証し周辺症状や認知機能改善に対する有効性を実証した。

認知症研修認定薬剤師制度の新たな取組と地域包括ケアシステムへの参加

 株式会社アインホールディングス
 日本薬局学会認知症研修認定薬剤師精度企画委員会

「地域包括ケアシステム」の医療者の一員として貢献できる認知症研修認定薬剤師育成についての報告と評価。 認知症研修認定薬剤師制度の内容紹介とともに、2015年7月から全国5箇所で行われているワークショップの受講者に対してアンケート調査を行い、結果を報告。認知症専門知識を持った薬剤師が早期発見・介入・治療に積極的に関わり、重症化予防に貢献できることを目的とする。

家族への認知症早期教育 <認知症BPSD予防作戦「メモリークラスルーム」>

 社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院認知症疾患医療センター

センターがある市内では認知症患者の受診希望者が多く、徐々に待ち時間が長くなっていった。家族の不安や負担が増大することで、不適切な関わりから起こるBPSDの出現を懸念し、「メモリークラスルーム」を開設。患者の身近にいる家族に、認知症に対する正しい知識と関わり方について知ってもらうための教室の紹介。

一般及び軽度認知障害(MCI)高齢者の自動運転能力の評価手法の検討

 杏林大学医学部高齢医学同附属病院もの忘れセンター

高齢者ドライバーの事故が多発し、運転能力に関する問題が大きな関心を集めている。今回、一般およびMCI高齢者の基本的な運転能力、安全監視能力等を評価するためのドライビングシミュレーターを用いて評価・検討。結果を参考にして、高齢者に求められる最適な運転支援方法を考案・開発することを目指す。

物忘れ外来における生活習慣病、特に糖尿病の合併に関する検討

 康生会武田病院神経脳血管センター

近年、生活習慣病が認知症の危険因子として取り上げられ、アルツハイマー病と2型糖尿病との関連が、低血糖反復や脳インスリン退社異常との関係から注目されている。物忘れ外来における生活習慣病と認知症との関連などについて、当院を受信した患者244名で調査・検討を行った。

▼外部リンク
日本認知症学会


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