認知症のリハビリテーションに音楽療法

音楽を聴いたり、歌を歌ったりすることが認知症予防の効果につながるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。音楽を聴くことによってリラックスしたり、昔を懐かしく思い出したり、歌詞を覚えることや音程を合わせることは脳の活性化を図る効果につながります。

ここでは、認知症のリハビリテーションの一つである音楽療法について説明します。

音楽療法とは

音楽を聴いたり歌ったりすることで気持ちが落ち着いたり、好きな曲や思い出の曲を聴くと、その頃を懐かしく感じる体験をしたことのある人は多いでしょう。音楽療法は、こうした効果で認知症に役立つリハビリテーションです。

どんな音楽療法が効果的なの?

歌を歌う時、歌詞を覚えて、リズムを取り、音程を合わせます。しっかり声を出すためには腹式呼吸を行います。また、口を大きく開けることで表情も豊かになります。これは、脳の活性化につながります。またステップアップとして、皆と合唱することは、良い緊張感を保つことができます。

歌を歌うのはちょっと…という方には、楽器の演奏はいかがでしょうか。例えば、縦笛や鍵盤ハーモニカは、息の強さを調節したり、手や指先を動かすことが脳の活性化につながります。ハーモニカは、呼気と吸気によって音を出すので、音程を聴きながら呼吸を調節します。初心者であれば、カスタネットでリズムを取りながら体を動かすのも楽しいですね。

昔はピアノを習っていた、ギターが趣味だった方は、楽しんでみてはいかがでしょうか。高齢者向けの音楽教室や、大人向けの楽器もあります。

また、自治体のサークルで日頃の練習の成果を発表する機会として、発表会などもあります。うまくなくても、皆と一緒に楽しむ、続けることが大切です。積極的に参加してみてはいかがでしょうか。

参考文献:1)今井幸充.認知症を進ませない生活と介護.法研,平成27年,p120-121


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