認知症疾患医療センターとは:何をするところ?どこにあるの?

「認知症疾患医療センター」は、地域のかかりつけ医や施設、介護事業者が連携し、認知症の方やその家族の診察や相談に応じる専門機関です。このページでは認知症疾患医療センターについての具体的な解説のほか、近隣のセンターの探し方などを詳しく紹介します。

この記事の目次
  1. 認知症疾患医療センターってどんなところ?
  2. 認知症疾患医療センターのあゆみ
  3. 国の認知症施策の一環として
  4. 要件が広がりより身近に
  5. 認知症疾患医療センターに必要な体制とは?
  6. 認知症疾患医療センターの分類
  7. 人員配置
  8. 検査・入院体制
  9. 認知症疾患医療センターの具体的な役割
  10. 専門医療相談
  11. 鑑別診断と治療方針の決定
  12. 周辺症状・合併症への対応
  13. 地域の関連機関との連携
  14. 連携協議会・研修会の開催
  15. 情報の発信
  16. 認知症疾患医療センターを探すには?
  17. WEBで検索する
  18. 地域包括支援センターへ問い合わせる
  19. 認知症疾患医療センターを受診するには?

認知症疾患医療センターってどんなところ?

認知症疾患医療センターとは、認知症に関する詳しい診断、行動・心理症状や身体の合併症への対応、専門医療相談などを行う医療機関です。かかりつけ医や介護・福祉施設、地方自治体とも連携し、地域の中で認知症の方やその家族に、適切な専門医療を提供する役割を担っています。一定の要件を満たした医療機関が「認知症疾患医療センター」として認定されており、もの忘れ相談から診断、治療、介護保険申請の相談まで、ワンストップで支援する役割を担い、地域に根付いた活動を行っています。

認知症疾患医療センターのあゆみ

国の認知症施策の一環として

高齢化が進む中、政府は認知症対策に乗り出し「認知症患者とその家族が、住み慣れた地域で安心して暮らせる社会」を目指しています。2015年に策定された新オレンジプランでは、認知症の情報拠点となる認知症疾患医療センターを、2018年度末までに全国に500ヵ所設置することを目標としていました。

要件が広がりより身近に

2016年の時点で設置の拡大が進んでいなかったため、政府は認定要件を拡大し、病床のある総合病院や病院だけでなく、診療所まで範囲を広げ、認知症疾患センターの設置数拡大を進めています。我々利用者にとっては、認知症について相談できる窓口がより身近に増えることとなるでしょう。

認知症疾患医療センターに必要な体制とは?

認知症疾患医療センターの分類

認知症疾患医療センターは、その規模などにより以下の3つに分類されます。

基幹型

主に総合病院。検査機器・入院設備などが整っており、BPSDや合併症に対応できる施設です。

地域型

単科精神科病院など。基幹型と同等の人員を確保しており、CT以外の検査機器や入院体制は、他の医療機関との連携体制で対応します。

連携型(診療型)

クリニックなど。独自の検査や入院設備がない代わりに、急性期への対応ができる他の医療機関との連携体制を確保します。

人員配置

専任の専門医

1名以上

専任の臨床心理技術者

1名以上

精神保健福祉士、保健師、看護師など

検査・入院体制

CTやMRI、SPECTなどの検査体制と、急性期治療を行える入院体制が必要ですが、地域型と診療所型は、他の医療機関との連携があればこの限りではありません。

認知症疾患医療センターの具体的な役割

専門医療相談

本人・家族のほか、介護事業所など認知症に関る人からの相談を受け付けます。認知症に対する専門知識を有するスタッフが対応し、治療や介護について相談に応じます。

鑑別診断と治療方針の決定

画像検査や血液検査、心理検査のほか、専門医による問診などによって、認知症の詳しい診断を行います。
診断の結果に基づき本人や家族と相談の上、治療方針を決定。病状に応じて日々の診療を行う近隣の医療機関の紹介や、その他関連機関と連携をはかり、介護や生活支援まで体制を整えます。

周辺症状・合併症への対応

行動・心理症状(BPSD)が見られる場合、治療や入院の受け入れ、または対応可能な医療機関を確保する役割も担います。身体的な合併症についても、必要な治療体制を確保します。

地域の関連機関との連携

地域の医療機関や地域包括支援センター・福祉事務所・保健所等との連絡・調整役を担っています。医療・介護・生活支援の体制をスムーズに構築するため、家族会などのインフォーマルな団体なども含め、ネットワークづくりを行います。

連携協議会・研修会の開催

地域での連携体制強化のため「認知症疾患医療・介護連携協議会」を組織化し運営するほか、関連機関や医療従事者向けの研修も行います。

情報の発信

認知症に関する正しい理解を広めるため、啓蒙や情報発信を積極的に行います。

認知症疾患医療センターを探すには?

WEBで検索する

地方自治体のサイトには、それぞれの地域の認知症疾患医療センターについて案内があります。
「ご自身の暮らす都道府県名」×「認知症疾患医療センター」で検索してみましょう。
例を挙げると、東京都には「とうきょう認知症ナビ」というサイトがあり、認知症疾患医療センターの一覧のほか、詳しい役割なども説明されています。

【自治体の認知症疾患医療センター情報例】
東京都福祉保険局「とうきょう認知症ナビ」認知症医療疾患センター
大阪府 大阪府域の認知症疾患医療センター情報
福岡県 福岡認知症疾患医療センターについて

地域包括支援センターへ問い合わせる

認知症で困った場合にまず相談先として上がるのが地域包括支援センターです。認知症疾患医療センターは地域包括支援センターとも連携していますので、お住まいの地域の地域包括支援センターに電話で問い合わせることも可能です。

認知症疾患医療センターを受診するには?

多くの認知症疾患医療センターは、かかりつけの医療機関からの紹介状が必要となっています。
紹介状がない場合は所定の初診料を支払う場合もあります。事前予約が必要な場合も多いので、詳しくは、お近くの認知症疾患医療センターや、かかりつけの主治医の先生に問い合わせてみましょう。


このページの
上へ戻る