認知症高齢者を詐欺から守るために

高齢者があいやすい詐欺とは

振り込め詐欺は依然多くの高齢者が被害にあっています

『平成26年度版高齢者白書』によると、高齢者が被害にあいやすい詐欺は、振り込め詐欺になっているようです。中でもオレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)は、平成25年調査で、前年の1.5倍になっており、なんと全被害者の96%が、60歳以上の高齢者で、その60%以上を70歳以上の女性が占めているという結果に。 また買え買え詐欺も横行しているようで、未公開株や土地などの購入、最近はオリンピックに関係した詐欺でも、多くの高齢者が被害にあってしまっているようです。

悪徳リフォームなど訪問による詐欺も増加しています

電話ではなく訪問で強引に契約させられたとして、消費者生活センターなどに相談が寄せられる件数も、増加傾向になっています。無料点検と言いながら住宅のリフォームをして代金を要求したり、健康食品などを売りつけたりなどの被害は後を絶ちません。

認知症の方が被害にあう割合はそうではない人の8倍

被害にあっている高齢者すべてが認知症ではありませんが、認知症の有病率は15%にもなるので、相当数の認知症高齢者が被害にあっていると言えます。また千葉県の医師が行った調査では、認知症の高齢者の被害にあう割合は、認知症ではない人の8倍にもなるとの結果になっています。


詐欺にあいやすい理由

判断能力の低下と孤独

高齢者はお金を持っており、更に簡単に騙せると思われている為、狙われやすくなっています。また独居高齢者は孤独である事が多く、つい話をしてしまい、いつの間にか騙されているという事も。

特に認知症高齢者は、判断力が低下してしまいますので、良いか悪いかなど判断出来ていない場合が多く、誘導されるままお金を支払っていると思われます。犯罪手口も、脅したりした後は優しく接し安心させるなど、高齢者の心理を巧みに操っている場合が多く、認知症の方では、対処が難しいものになっています。

>>判断能力が下がってしまったらどうすれば良い?対策について学びましょう


詐欺にあってしまったら

振り込め詐欺にあったら警察と金融機関に連絡

振り込め詐欺にあってしまったとわかった場合は、すぐに警察に通報してください。またそれ以上お金が引き出されないよう口座を凍結してもらう為に、金融機関に連絡してください。

振り込め詐欺などは相手の所在が分からない場合がほとんどですが「振り込め詐欺救済法」という法律が出来、口座にまだお金が残っている場合は、残っているお金を上限として被害を受けた金額が返ってくる場合があります。ただ、申請には期限があるので、早くに対処する必要があります。

必要のない契約は8日以内にクーリングオフ

また必要のない契約などに気付けば、すぐに消費者生活相談センターに連絡しましょう。電話勧誘であっても訪問販売であっても、契約した日から8日以内ならクーリングオフが可能です。 また認知症であれば、判断能力がないとして、法的には契約は無効となります。ただ成年後見制度を利用していれば、スムーズに契約解除が出来るのですが、していない場合は判断する能力が本当になかったかは証明しにくくなります。


詐欺にあわない対策

早く気付く為にまめに様子を伺う

家族と同居をしていたり、独居でも近所に住んでいて頻繁に訪問している場合は、詐欺や強引な勧誘にあってしまっても早く気付く事が出来、クーリングオフが出来る期間であれば、契約を解除出来ますが、独居で家族が遠くに住んでいるような時にはなかなか気付けず、詐欺にあったとわかってもどうする事も出来ない場合もあります。
この為、認知症の初期であっても、遠く離れて訪問できないなら、まめに電話などで安否確認を兼ねて様子伺いをするなどの対策が必要です。

>>独居老人の対応と介護についてはこちら


電話勧誘への対策は留守番電話が効果的

日ごろの防犯意識は必要です。オレオレ詐欺などの手口には、家族で合言葉を決めたりする対策がありますが、認知症の方は合言葉を言う事自体を忘れてしまいますので、家族がいない間は留守番電話にしておくのが効果的です。独居の場合でも、留守番電話にしておいて、電話の相手がわかってから、かけ直す方法もあります。
また最近の調査では、電話帳に載っている高齢者らしい名前は、詐欺のターゲットになっているという報告があります。独居の方はなるべく、電話帳には載せないようにしてもらった方が良いでしょう。

1人留守番をさせないようにし、1人になる時はインターホンを切る

訪問販売に関しては、カメラ付きのインターホンを付けるのが良いですが、警察や市の職員などと嘘をついて騙す、悪徳な訪問詐欺もあります。認知症ではなくても高齢者の方は、警戒を解いてしまい騙される場合がありますので注意が必要です。

独居なら知らない人はどんな人であっても、玄関口には出ないようにする必要があります。 また同居の場合では、認知症の方が判断出来ない状態になっているなら、家族が仕事などで留守にする場合は、ヘルパーやデイサービスなどを利用して、1人にならないようにする事も大事です。またヘルパーなどが利用出来ない外出なら、インターホンの電源を切るのも手段の一つです。

成年後見制度の利用を申し立てる

詐欺などを懸念されるなら、判断能力が不十分になった人を守る事が出来る、成年後見制度の利用を申し立てしましょう。詐欺にあってしまったとしても、成年後見制度を利用する事によって、契約を無効にする事が出来ます。
成年後見制度では、判断能力に応じて、補助、保佐、後見などの制度が利用出来ます。独居で身寄りのない認知症の方でも、申し立ては行え、親族がいなくても弁護士など、裁判所から一番ふさわしいと判断された成年後見人が付いてくれるので、安心出来ます。

>>成年後見制度の詳細や申し立て方法についてはこちら


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