独居老人の対応と介護

この記事の目次
  1. 認知症独居老人の現状
  2. 予測を超えて増え続ける認知症独居老人
  3. 認知症独居老人の問題点
  4. 物忘れから起きる事故や健康面での心配
  5. 認知症だと気付かれないまま症状が進行
  6. 近所の人とのトラブルや犯罪に巻き込まれやすい
  7. 認知症独居老人への対応の仕方
  8. 1人で暮らしている自負心を傷つけない
  9. 独居老人の行動が気になれば民生委員に連絡する
  10. 家族からのアクションがあるまでサポート
  11. 認知症独居老人の生活の改善策
  12. 民生委員や近隣の人の協力を得る
  13. 同居や施設入所までヘルパーを利用する
  14. お金の管理が出来るように

認知症独居老人の現状

予測を超えて増え続ける認知症独居老人

2010年に厚生労働省が発表した『認知高齢者の現状』では、2010年時点での認知症高齢者数は350万人から497万人とされています。また2010年時点の、日常生活自立度Ⅱ以上の認知症の高齢者数は、280万人となっており、2006年に発表の『2025年の超高齢社会像』での2015年予測、250万人をすでに超えています。

『2025年の超高齢社会像』によれば、独居となる高齢者が2015年では566万人になると予測されており、高齢者の認知症有病率が15%となっています。

これらの数字から、単純に人数を推定すれば、認知症独居高齢者は約85万人になります。認知症になれば家族と同居となったり、施設入所したりする為減る可能性もありますが、認知症の人数が予測をはるかに上回っていた為、この人数に近い認知症高齢者が、一人で暮らしている可能性があります。


認知症独居老人の問題点

物忘れから起きる事故や健康面での心配

認知症ではない高齢者であっても、病気の時に看病してもらう人がいないなど、一人で生活するのは大きなリスクがあります。

認知症を患うとそれ以外にも、記憶障害による水の出しっぱなし、お風呂を沸かしっぱなしなどが見られ、火を使う料理をしているのを忘れ火事を起こしてしまう場合もあります。

掃除や洗濯をまめに行えなくなったり、着替えなくても、部屋がゴミだらけでも気にならずに住んでいる事もあります。

また腐っている物でも臭いがわからず食べてしまったり、暑かったり寒かったりしてもエアコンなどを使用せず、夏場は脱水になるなど、健康面の問題も出てきます。


認知症だと気付かれないまま症状が進行

独居ではない場合、料理の味付けがおかしくなったり、着ている服がちぐはぐであったりして、早い段階で家族が気付く場合もありますが、独居ではおかしいと指摘出来る人がいない為、認知症であると気付かれにくくなります。

また認知症では物忘れをしても物忘れしたこと自体を忘れる為、最近物忘れをしやすくなったなどの自覚がありません。その上挨拶程度なら普通に受け答えが出来る為に、おかしいとは気付かれにくく、ボヤ騒ぎなどになってから近所に住む人がおかしいと気付き、民生委員などに連絡されて気付かれたケースもあります。

近所の人とのトラブルや犯罪に巻き込まれやすい

認知症では行動の善し悪しが判断しにくくなる為、暴言や暴力が見られたり、レビー小体型によくみられる幻覚などで、近所の人とトラブルになってしまう場合があります。またお金について管理が出来なくなり、容易に詐欺などの犯罪に巻き込まれやすくなってしまい問題となります。


認知症独居老人への対応の仕方

1人で暮らしている自負心を傷つけない

独居をしていても、家族が頻繁に訪問していれば、何かおかしいと気付くかもしれません。しかし独居の高齢者は、1人で生活が出来ている事を自負している場合が多く、認知症の診断の為の受診が難しくなる事も問題となります。そんな時は認知症の診断ではなく、健康面が心配である事を理由に受診してもらうことが必要です。

独居老人の行動が気になれば民生委員に連絡する

また認知症の疑いがあって問題を起こしている独居の人が近所にいれば、家族の連絡先がわからなくても、民生委員などに連絡してみてください。民生委員から地域包括支援センターに連絡が入り、訪問して状態を確認し、家族に連絡したり、身寄りがいない人なら職員が受診出来るように勧めていきます。


家族からのアクションがあるまでサポート

職員の場合信頼関係が出来ていないので、サポートが難しい場合がありますが、根気よく訪問し、時間をかけてでもご本人の信頼を得る必要があります。
また長く離れた家族では、認知症の可能性があると連絡を受けても放置される場合があるので、認知症は家族のサポートが必要になる事を理解してもらい、実際動いてもらうことを確認するまでのサポートが必要になります。


認知症独居老人の生活の改善策

民生委員や近隣の人の協力を得る

認知症が軽度である場合は、近隣の方の協力で独居も可能ですが、トラブルなどを起こしていたケースでは、協力を得にくくなっているかもしれません。しかし独居を続けるのであれば、近隣の方の協力は必要です。民生委員や近隣の方に、今の状態や、協力してほしい事柄を説明し、家族も出来るだけのサポートをすると約束し理解を得てください。

認知症は進行する病気です。今はまだ独居が可能でも、認知症が進むと独居生活が難しくなります。いつかは家族と同居する、またはグループホームや施設入所しなければいけないという事を考えておいてください。

同居や施設入所までヘルパーを利用する

同居がすぐに出来ない理由があったり、施設入所を希望する場合は、それまでの期間ヘルパーを利用しながら生活してもらいましょう。すべてヘルパーに任せると、認知症が進んでしまう事もありますので、出来る所は自分でやってもらい、出来ないところだけをヘルパーに任せるようにします。

ただ、毎日短時間でも安否確認を兼ねて、ヘルパーに訪問してもらう方が良いでしょう。介護保険利用になると、ケアマネージャーが相談に乗ってくれますので、生活出来るようサポートしてもらってください。


お金の管理が出来るように

お金の管理が出来なくなる事に関しても、家族の同居は望ましくなります。最近ニュースなどで見られる詐欺だけでなく、近隣のお店が高価な物を勧めて買わせていたケースもあり、易々と騙されてしまい問題となります。

支払わなければいけないもので、口座引き落としが出来るものは引き落としにし、現金でたくさん家に置かないようにすると良いでしょう。買い物はヘルパーにお願いするか、ヘルパーと一緒に出来るようにしましょう。

独居でも家族の家が近くお金の管理が出来るのならよいですが、出来ないようであれば成年後見制度を利用し、管理をしましょう。

また、家にお金がないと近隣や友達に借金をしようとする場合もあり、借金をしても忘れてしまい問題になります。近隣や友達にはお金を渡さないようお願いしておく必要があります。



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