バイオジェンら、アルツハイマー病治療薬の臨床試験結果を発表

2018年11月21日

「アデュカヌマブ」の長期継続投与試験

米国の医薬品メーカー、バイオジェン社とエーザイ株式会社(東京都中央区)は、アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度アルツハイマー型認知症治療薬候補である「アデュカヌマブ」について、現在進行中の第Ib相試験の長期継続投与試験の結果をスペインのバルセロナで開催中の「アルツハイマー病臨床試験会議」で発表しました。

本試験は「アデュカヌマブ」の無作為化二重盲検・プラセボ対照・反復投与試験であり、安全性・忍容性・薬物動態・薬力学および臨床的有効性を評価するもので、主要評価項目は安全性であり、探索的評価項目はアミロイド値の減少、CDR-SB(臨床的認知症重症度判定尺度)、MMSE(ミニメンタルステート検査)でした。

アミロイドプラーク値の減少示す

196名の患者さんを対象に試験が行われ、36か月、48か月の長期に渡り「アデュカヌマブ」(もしくはブラセポ)の投与を受けました。両解析から得られたアミロイド蓄積のデータは、いずれも用量依存的ならびに経時的な減少を示しました。さらに、探索的臨床評価項目である臨床的認知症重症度判定尺度(CDR-SB)およびミニメンタルステート検査(MMSE)による解析では、持続的な臨床症状進行の遅延が示唆されました。

バイオジェン社は、今回の結果について次のように述べています。「本第Ib相試験は、アデュカヌマブについて今や4年間にわたる試験結果を得ており、これらのデータがアミロイドプラーク値の減少を示し続け、また本剤がこの疾患の臨床的進行を抑制することを示唆していることに勇気づけられています。第III相試験の患者登録もすでに完了しています。患者さん、ご家族、介護者、社会の深いアンメットニーズが私たちの活動を動機づけています。」

(画像はイメージです)

▼外部リンク
バイオジェンとエーザイ、アデュカヌマブの第Ib相試験の長期継続投与試験の詳細解析を「アルツハイマー病臨床試験会議」(CTAD)で発表


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